
国民の祝日のひとつ「敬老の日」は、昭和41年に制定され、2003年からハッピーマンデー制度の適用により、9月の第三月曜日となりました。
老人福祉に対する国民の理解と関心を高めるとともに、長年にわたって社会に貢献してきた老人を敬い、いたわる日とされています。こうしなければいけないというしきたりはなく、また何歳から敬老の対象になるという規定もありませんが、要は祝い敬う気持ちを大切にし、日ごろお世話になっている感謝の印として、贈りものをするとよいでしょう。
長寿の祝い(いずれも数え年で祝う)
平均寿命が今よりずっと短かった時代では61歳まで元気でいることはたいへんおめでたいことでした。70歳の老人はまったくまれだったのでしょう。このように長寿を祝うようになったのは室町時代の末からで、江戸時代以後、それが一般的な習わしとして、今日まで伝えられています。
●還暦(61歳)
還暦ということばの意味は「本卦還り」といって、十干十二支が60年で一回りし、生まれた年の干支にもどることからつけられました。「赤ちゃんに還る」という意味と「赤は魔よけの色」ということから、この祝いは「赤ずきん、赤いちゃんちゃんこ、赤い座ぶとん」などを家族や近親者が贈り「生まれかわった気持ちでますますお元気に」という願いをこめて祝います。
●緑寿(66歳)
2002年9月に日本百貨店協会が提唱した66の6にちなみ「6=ろく=緑」で元気さをイメージしました。
“環境の世紀”といわれる21世紀。地球の自然を守っていく思いも込めて、緑をイメージカラーにしました。
●古稀(70歳)
古稀のいわれは「人生七十古来稀也」という唐の詩人杜甫の詩にちなんだお祝い。
●喜寿以後のお祝い
喜寿のいわれは「喜」という字をくずして書くと「七十七」に通じるところから呼び、米寿は「米」の字が「八十八」をくみ合わせてできるので、88歳の祝いともいい、白寿は百の字に一本足りないことから99歳の祝い、80歳の傘寿、90歳の卒寿も略字からそう呼ばれています。
| 長寿の祝い | 100才以上のお祝い | |||
| 還 暦 | (数え年で61歳) | 100歳のお祝いは | 「御百寿」「御紀寿」「百賀の祝」「上寿」 | |
| 緑 寿 | (数え年で66歳) | 100歳以上 | 「仙 寿」 | |
| 古 稀 | (数え年で70歳) | 101歳 | 「百一賀の祝い」 | |
| 喜 寿 | (数え年で77歳) | 108歳 | 「茶 寿」 | |
| 傘 寿 | (数え年で80歳) | 111歳 | 「皇 寿」 | |
| 米 寿 | (数え年で88歳) | 110歳以上の御祝 | 「皇 寿」「椿 寿」 | |
| 卒 寿 | (数え年で90歳) | |||
| 白 寿 | (数え年で99歳) | |||
●長寿の祝いにふさわしい贈り物
《還暦》
男性には赤を基調色としたベストや明るい色目のセーター、スポーツシャツなど。女性には赤を基調色としたセーターやブラウスなど。ご本人に若やいだ気分になってもらえるもの。
その他の長寿の祝いは「還暦」のようにきまった贈り物はありませんが、その名称にちなんだ品、たとえば、その文字をあしらった食器、置物、「傘寿」には傘を贈り物に使うこともあります。また高砂の置物、掛軸などを贈るようですが、しきたりや長寿ということにこだわりすぎないで、先方の精神的、肉体的年令に合わせ趣味嗜好も考えて選ぶことが大切です。また、身につけるものは、年令より若向きのものを選ぶとよいでしょう。
<敬老のお祝いの表書の例>
(紅白蝶結びかけ紙または白奉書金銀水引)

《趣味、嗜好がわかっている方には》
旅行券、温泉の宿泊券、ホテルのディナー券、ゴルフ道具、レジャーウェア、碁盤など趣味的なもの、女性には、バッグ、お茶道具、美術全集、CD、デジタルカメラなど。
《記念的なもの》
観賞品としては、高級陶磁器、漆器、掛け軸、など。
《実用的なもの》
南天の箸、桑の木のわんなど。
《快適に使っていただけるもの》
ひざ掛け、寝具、ホームウェア、電気マッサージ機、ロッキングチェアなどがよいでしょう。
また祝宴当日に酒だるや鮮魚を届けるのもお祝いになります。贈り方は、それぞれが、グループで贈るのが効果的で、祝宴の席で現品や目録を贈ります。あとで、当日のテープや写真のアルバムを贈ると喜ばれます。
●お返し
本人が主催して祝宴を開いた場合には当日の引出物として、他の人が主催して招かれた場合にはそのお礼として後日、参会者に記念の品を配るとよいでしょう。高価なものにする必要はなく長寿の記念となるものが喜ばれます。