◎11月22日(水)~12月5日(火) ※最終日は午後6時終了
◎7階 ステージ7-1
栃木県在住の金属造形家の髙橋洋直さんが生み出す“工蟲”が九州初登場!
近くの川のせせらぎしか音がしない人里離れた山中で製作される作品は“工蟲”という工具の機能を有した虫たちです。独自の世界観で彩られている“工蟲”たちはきっとこどもだけではなく大人にとっても新しい刺激になるはずです。
高橋さんは言います。
『私が工蟲を制作するとき、彼らがどのような形態をしていて、どのように仕事をし、どのように動き、どのような習性 を持つのかを考えます。それらは相互的に作用し、形態が仕事を表し、仕事が動きを生み、動きが習性を作り、習性から形態が導きだされ、さらにそれらが複雑に絡み合うことで彼らが動き回り仕事をするための、必然的な姿になっていきます。
しかし、それらを考えているときは『自分が工蟲を制作している』というよりも『異なる世界に生息している工蟲を捕まえようとしている』という感覚に近く、ひとつの種類が完成することで、その工蟲とこれまでに制作した工蟲たちの間に関わりが生まれ、新たな物語が自然に発生していきます。もちろん一種類ごとに、見て楽しんでいただけるように製作していますが、各工蟲たちがお互いにどのように関わりながら生きているのかを想像してもらうと、より一層工蟲の世界を楽しんでもらえるかと思います。
外の世界から紛れ込んだような彼らが、私たちの世界でどのように生き、どのような仕事をしているのか、その姿 を想像してもらえれば幸いです。』
実際に栃木県の工房まで制作の模様を見に行きましたが、金属を切る際には凄い音もするし熱い火花も飛び散るし、暑くて凄く汗をかきます。工蟲の胴体部分?の一部が作られていく過程しか見れませんでしたが、この過酷な環境下でひとり作品作りに没頭する姿を見て、“工蟲”にかける情熱が痛いほどに伝わりました。
では、なぜこの“工蟲”をこどもフロアで展開するのか。架空の虫を設定やストーリーとともに実際に形にする...私はこの部分にとてもロマンを感じます。
こどもの頃は常識に囚われず自由に好きなことを仕事にする。大人になってその難しさが分かった今、“工蟲”をきっかけにお子様の“好き”について、“将来”について、語り合いませんか。