「広布屋」店主・成瀬匠さん

「広布屋」店主・成瀬匠さん

大阪・天満橋で生まれ育った「広布屋」の店主、成瀬匠。30年くらい前、仕事を辞めて全国を巡っていた旅先で、「食いだおれの街、大阪を誇ることができる手作りのいい手土産を作りたい…」という思いにかられ、自分で作ってみようと試行錯誤を始めた。大阪の出汁文化、和食文化の要となる昆布にこだわり、店名も昆布の古名“広布(ひろめ)”から取っている。使っているのは、肉厚の北海道産“天然昆布”。炊き合わせる素材にもこだわり、直火でコトコト。化学調味料や保存剤を使わず、昆布と素材の旨みを大切に仕上げた大阪を誇る“おおさかおもたせ”が完成した。

【目次】

1.きっかけは、全国を巡る旅

化学調味料や保存料は一切使用せず、
											すべて成瀬さんの手作業で作られる。

化学調味料や保存料は一切使用せず、
すべて成瀬さんの手作業で作られる。

大阪・天満橋で生まれ育ち、サラリーマンとして働いていた成瀬。30年ほど前、仕事を辞めて5年近く車で全国を巡っていた。行く先々で大阪のおいしいものの話になると、いつも出てくるのが粉物の話。「食いだおれの街、大阪には、大阪人の舌が育てたおいしいものが、他にもたくさんあるのに…大阪を誇ることができる手作りのいい手土産を自分で作りたい。」そんな思いで大阪にもどり、試行錯誤を始めた。

2.最もこだわったのは昆布

大阪の出汁文化、和食文化の要となっている素材は、“昆布”。江戸時代から明治にかけて、大阪と北海道を結ぶ“北前船”は港、港で各地の名産品を取引し、北日本から九州、中国、四国地方のおいしいものを大阪にもたらした。中でも“昆布”は、大阪の出汁文化の発展に大きく寄与。店名の“広布(ひろめ)”は、この昆布の古名から取っている。広瀬が、大阪を誇る手土産のために、こだわり抜いて選んだのは、地球温暖化の影響などにより貴重となっている肉厚の北海道産“天然昆布”だ。

3.直火でコトコト、昆布の旨みが凝縮

昆布と炊き合わせる素材にもこだわる成瀬。乾燥の仕方が違うから鮮度がいいという“南九州産のちりめんじゃこ”、独自の処理でみずみずしい緑を留めた“丹波篠山産、朝倉山椒”。プリプリ食感も魅力、“熊本産原木栽培のどんこしいたけ”などを使い、大きな鍋を直火にかけてコトコトと炊き上げる。一番の調味料は、炊き上げた後の昆布の旨みが凝縮した煮汁を継ぎ足し、継ぎ足ししたもの。化学調味料や保存剤は使わず、仕上げている。味はしっかりしているのに、辛くなく、優しい。大阪を誇る味として、未来へ伝えるために成瀬は、日々丹精込めて作り続けている。

4.作り手直伝!おいしい食べ方

“ちりめん山椒”と“どんこ椎茸旨煮”の
											簡単“ちらしずし”

“ちりめん山椒”と“どんこ椎茸旨煮”の
簡単“ちらしずし”

ごはん2合を炊いて、すし酢(ふつうのお酢でもOK)を加えて酢めしに。そこにちりめん山椒1袋とスライスした“どんこ椎茸旨煮”を加えまぜあわせればでき上がり。錦糸たまごやみょうが、絹さや、大葉などをあしらってどうぞ。ちらし寿司を使い、おいしいいなり寿司にするのもおすすめ。