Special Edition
ファッションは私自身───
パリの街からレポート1
「コートはスタイリングの主役」
Special Edition
2021.1.26
パリのロックダウン直前に行われたファッションウイークの街角レポートです。当然ながらいつもより人出も少なく、ちょっと寂しいコレクションとなってしまいました。でもそういう時だからこそ、ショーに来ている人達のおしゃれにも一際力が入っていたように感じます。そんな中、今回ピックアップするのは、主役級コートの様々な着こなしです。意外な素材のコンビネーションや刺繍、シルエットに注目です。
※2020年3月撮影
トレンチにオーストリッチフェザー

マニッシュなオーバーサイズのトレンチの袖にオーストリッチフェザーがあしらってある、という意外性。ワイドパンツに80's風のメガネ、モノトーンのバッグで、甘くなることなくスッキリまとめている。
シャープな異素材トレンチ

レザーの切り替えが大胆に入っているハードな雰囲気のトレンチコート。細身のパンツとパテントレザーの靴で黒を効かせてかっこいい印象に。
白でまとめたトレンチスタイル

難易度の高い白トレンチにシルクのワンピースで春を感じるスタイリングが軽やか。ブラウンのパテントレザーとの2トーンブーツが、ワンピースのガーリーさを抑えている。
大人のきれいなコートルック

クラシックなカシミヤコートは質感とドレープが美しい。レザーの編み込みバッグとの相性も良い。アースカラーでまとめてシックに。
トレンドに惑わされないスタイリング

ケープをひるがえして颯爽とした印象の女性。中には素朴なキルティングのチャイナジャケットを着ていて素敵だった。大ぶりのメガネもいいアクセントに。
花の刺繍のミリタリー

繊細な花の刺繍が施されたロング丈のミリタリー調コートは「パコラバンヌ」のもの。マスキュリンとフェミニンが共存したコートにベリーショートのヘアスタイルがよく似合う。
シルバーの切り替えに注目

スポーティーな大きめシルエットのコートは、袖や襟、フードにシルバーの切り替えがあって個性的。インのプリントブラウスと千鳥格子のパンツともマッチしている。
絶妙バランスのAライン

シルエットのきれいなウールのAラインコート。特大サイズの襟を立ててインパクト大。横に入ったスリットから見える白いコットンのスカートがなんとも可愛い。
ゴブラン織り絨毯柄をコートに

カーペットコートともいわれるゴブラン織り風のコートは、袖と裾にフリンジも付いていて豪華。アンティークな色合いのコートにあえてメタリックなマスクをしている意外性が楽しい。
まさに"ファッションは私自身"と感じる、パリで出会ったコートスタイル。この冬だからこそ、私たちも"私ならではのコートスタイル"を楽しみましょう。
(※2021年2月2日(火)更新予定)
[パリ・レポート]
撮影:Yu Fujiwara
ロンドン在住フォトグラファー。英国のファッション雑誌『DAZED & CONFUSED』やNY Timesの『T-Magazine』など、英国内外で活躍中。ロンドン、パリ、フィレンツェ、ニューヨークのファッションウイークのストリートファッションを撮り続け、ドキュメンタリー風なリアルな写真に定評がある。インスタグラム[8 and 2]にて写真を公開中。
テキスト:Karina Tanabe Jones
ロンドン在住スタイリスト。歴史やアート、日常の光景などからインスピレーションを得たスタイルを得意とする。イタリアや日本版の『VOGUE』ほか、海外誌を中心にオリジナリティーのあるスタイリングを発表している。
ロンドン在住フォトグラファー。英国のファッション雑誌『DAZED & CONFUSED』やNY Timesの『T-Magazine』など、英国内外で活躍中。ロンドン、パリ、フィレンツェ、ニューヨークのファッションウイークのストリートファッションを撮り続け、ドキュメンタリー風なリアルな写真に定評がある。インスタグラム[8 and 2]にて写真を公開中。
テキスト:Karina Tanabe Jones
ロンドン在住スタイリスト。歴史やアート、日常の光景などからインスピレーションを得たスタイルを得意とする。イタリアや日本版の『VOGUE』ほか、海外誌を中心にオリジナリティーのあるスタイリングを発表している。