売場ニュース

“黒を極める”リウェアサービス 京都紋付<黒染め>


◎8F RE CONCIERGE

“人と自然の共生”をテーマにする『GREEN AGE』内「リコンシェルジュ」 では、お客様とともに持続可能な取り組みを続けていくために、モノを大切に使い続けるサービスをご提案しています。
思い入れあるウエアが色あせてきたり、汚れてきたり、まだまだ着たくても見栄えがどうしても。。
そんな時は、「京都紋付」が手掛けるリウェアサービス “黒染め” をお勧めいたします。
大正4年(1915年)の創業から“黒染め”一筋で“黒を極める”ことに専念してきた「京都紋付」の取り組みについて、株式会社京都紋付 代表取締役社長 荒川徹さんにお話を伺いました。

“黒染め”の歴史

  • *<荒川徹(あらかわとおる)プロフィール>
    株式会社京都紋付 代表取締役社長。1958年生まれ。1981年、甲南大学文学部社会学科卒業。民間会社勤務を経て、1983年、株式会社京都紋付に入社。1996年、同社代表取締役社長就任。1991年、和装事業部設立。2001年、飲食事業部設立。2003年、洋装事業部設立。2001年、平成21年度伝統的工芸品産業功労者経済産業省局長賞受賞。2022年、MFU(一般社団法人 日本メンズファッション協会)マイスター認証。趣味はサッカー、読書

――環境保全活動の一環として、着なくなってしまった衣類を黒く染め直し、再度着られるようにするサービスを行っていらっしゃいます。この“黒染め”とはどういった技術でしょうか。また、“黒染め”を始められたのは、何がきっかけだったのでしょうか。

弊社は1915年の創業以来、伝統産業である京黒紋付染一筋に“黒を極めて”まいりました。しかし、マーケットが1970年代の年間300万反から現在は3000反に縮小し、紋付の染色だけでは、ビジネスの継承が困難になりました。そこで2000年からアパレル製品の黒染め受託を始めました。100年以上、黒染めに専念してきた技術を現代の世の中に受け入れられる形に変化させました。

海外のさまざまな有名ブランドとのコラボも始めました。ただアパレルにはトレンドがあり、黒紋付のように安定した受注ではなく、経営としては不安定でした。そこで、京黒紋付の技術を今の生活スタイルに適合させて活用するプラン、衣類の黒染めによるアップサイクルを2013年10月から始めました。40年以上前から年に数回、お客様からの依頼で古着の染め替えを行っていたのを、ホームページでプロモーションを行い、本格的に受注を始めたのです。汚れた衣類、黄ばんだ衣類の黒染めによるアップサイクルです。シミや汚れは消えて新たな衣類として、美しい黒となって蘇ります。

2013年にスタートしたこの事業は、同時にWWF(世界自然保護基金)JAPANとのコラボ事業「PANDA BLACK REWEARプロジェクト」としてスタートしました。このプロジェクトは、一般社団法人ソーシャルプロダクツ普及推進協会からソーシャルプロダクツアワードを受賞し、その後の飛躍の礎となり、テレビのビジネスニュースでも特集として放送されました。その後、2013年9月6日(黒の日)には一新してアフィリエイト(成果報酬型広告)のスキーム(枠組み)を確立しました。オンラインで買物をするようにホームページ上で衣類のアイコンをクリックして簡単に発注から支払いまでができるワンウェイのスキームです。“SDGs”(持続可能な開発目標)の普及という時代の後押しもあり、染め替えプロジェクトは現在飛躍的に広まっています。

“黒染め”のこだわり

――大正4年から“黒染め”一筋ということですが、これだけ長く続けられる“黒染め”へのこだわり、思いをお聞かせください。

黒染めは弊社のアイデンティティーです。この技術を絶やしてしまうと、歌舞伎役者、能、祇園の舞妓、芸妓、着物の第一礼装が途絶えてしまいます。私共はこの技術は絶対に継承するという強い信念で事業を進めています。ただ、昔のまま継承するのではなく、核となる技術を頑ななまでに守り、その技術を今の世の中に必要とされる形に発展的に変化させないと伝統産業は残らないと考えています。そこで、弊社は衣類のアップサイクルや有名ブランドに世界最高水準にある黒染め技術を提供することにしました。先代の荒川忠夫は「荒川家には黒い血が流れている」と言っていました。

“黒染め”でできるサービス

――阪急うめだ本店の“リコンシェルジュ”ではどんなサービスが受けられるのでしょうか。どれくらいの価格、どれくらいの期間がかかりますか。

Tシャツは、2,750円から。シャツやブラウスは、4,730円からです。ジャケットやブルゾンなどは、6,600円からです。時期により多少異なりますが、期間は受注確定後約1カ月~1.5カ月です。 通常の黒染めを行ってから、天日干しをします。さらに一点一点手作業で独自の“深黒(しんくろ)加工”を行い、深みのある黒に染め上げます。“深黒加工”は光を吸収して黒さをより一層際立たせる弊社独自の技術です。この黒は洗濯をしても色落ちせず、さらに長年愛用された衣類が新品の時のようなソフトな風合いに蘇ります。

天然繊維を染める“黒染め”

――特に“黒染め”におすすめの素材などはあるのでしょうか。

弊社の黒染めは、天然繊維を染める染料を使用しています。衣類はいろんな繊維を混紡してできているため、お受けする際は天然繊維が50%以上の衣類に限定させていただいています。天然繊維以外は基本染まりません。繊維の混率によって染めた後の表情が変わります。その変化がまたかっこよく、お蔭様で多くの方に喜んでいただいています。

深まる黒、深まる愛着

ただひたすら黒の中の黒を追求し、黒しか染めない職人が一心に突き詰めた技“黒染め”。創業以来連綿と、京黒紋付染め一筋に歩んできた尊い黒。深い黒によって愛着のある一枚が美しく生まれ変わり、服の新たな歴史が始まります。


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