蒸し暑さが残る日もありますが、朝晩はようやく涼やかな秋風が部屋を通り抜けるようになりました。
やっと実感として楽しめる「味覚と食欲の秋」、10月です。
古くから貴重な食糧とされてきた栗も、今が旬。
鋭い「いが」は敵から実を守るためのもの。
漢字の「栗」も木に残るいがを表したー象形文字に由来すると言われています。
しかし、栗は美味しい反面、剥くのが大変!買ったけれど調理する時間がなくなった…!という経験はありませんか?せっかく手に入れたなら上手に保存をして、時間があるときに調理し、旬を楽しみたいものです。
栗の保存方法
〇冷蔵保存(2~3日以内に使う場合)とりあえず冷蔵庫に入れる。
〇処理をしてから保存80℃のお湯に1分ほどつけ(栗拾いなどで未処理や虫対策に効果的)水分をしっかり拭き取ってから冷蔵または冷凍保存。
〇皮付きのまま冷凍洗って水気を拭き取り、そのまま冷凍。
〇皮を剥いて生栗のまま冷凍
〇茹でてから冷凍冷蔵保存の最適温度は0℃。保存中に澱粉が糖化して甘味が増すと言われています。しっかりと乾かした後の生栗をパーシャル室で保存すると1ヶ月程の保存が可能です。
栗の皮の剥きやすい方法
○お湯に漬ける
栗剥き専用のナイフがなくても大丈夫。栗をお湯に40-50分程つけると鬼皮が柔らかくなり、ナイフで剥きやすくなります。
○圧力鍋を使う
水を栗が浸る程度に入れ、ピンがあがればすぐ火を止め自然放置。ピンが下がったら蓋をあけ、手で触れる位になれば皮を剥きます。(最後に加えて火入れして仕上げるには便利な火の入り具合です)
手軽に楽しむ栗の食べ方
○茹で栗をそのままおやつに
素朴な栗のホクッとした甘さを楽しめます。沸騰した湯で40~50分茹でそのまま粗熱が取れるまで放置。または圧力鍋で5分加圧し自然放置。
○栗ご飯
皮をむいた栗とお米を一緒に炊くだけ。ほんのり塩を効かせれば栗の甘味が引き立ちます。
秋の実りを味一皿のご提案
さて、こっくりとしたお料理が合う季節。赤ワインが恋しくなる秋の夜にオススメの一皿です。
鶏肉のソテー キノコと栗のソース添え
①鶏もも肉は塩、こしょうをしオリーブオイルを加えたフライパンで皮を下にして弱火でゆっくりと焼き、皮から出てきたオイルを時々かけ、皮がパリッとしたら返して焼き、取り出しておく。
②フライパンの余分な油をとり、白ワインを注いで木べらで鶏肉のうま味をこそげ取る。
③薄切にしたマッシュルーム、皮をむいた栗を加えて煮詰める。鶏から出た汁、マスタード、生クリームを加えて軽く煮詰め、塩、こしょうで味を調える。
④器にソースを注ぎ、鶏肉をのせ、仕上げに茹で栗を削りかける。
<プロフィール>
伊藤 由香 (いとう ゆか)
野菜ソムリエプロ
百貨店・野菜ソムリエ協会講師、レシピ提案等で活躍中。
長年西洋料理を学んだ後、野菜ソムリエに。旬の野菜を使った食のセミナーはもちろん、自身の子育て経験を生かしたレシピ提案など、親子でできる野菜・果物の特徴を活かしたメニューを得意とする。
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