こんにちは!モード・ビヨンド商品部バイヤーの MASAHIRO です。
このたび、2026年春夏メンズファッションウィーク出張のため、パリへ行ってまいりました!

熱波直撃のパリで繰り広げられた、熱くて刺激的なシーズン!
暑暑!!熱波(ヒートウェーブ)がヨーロッパを直撃し、予想外に 猛暑でハードなスケジュールに。 ずーっと暑いのはもちろんのこと、 夜の22時でも真昼のように明るく、朝5時にはすでに日が昇る……。次第に昼と夜の感覚もなくなり、常に覚醒状態のような毎日でした。そんな中で迎えた今シーズンのパリ・ファッションウィークは、まさに気温さながら暑くて!熱い!シーズンでした。

昨今から今シーズンにかけては、デザイナー交代や気候変動、社会課題へのメッセージなど、各ブランドが未来を見据えたクリエーションを発信。今後の動向から、ますます目が離せません。歴史や伝統を尊重しつつ、新たな視点とアイデアで進化し続けるブランドたち。その姿を、ショーの写真とともに、私の視点でご紹介していきます。

YOHJI YAMAMOTO
1981年からパリでコレクションを発表し続け、 国内外の第一線で活躍するレジェンド、 山本耀司。 昔からのファンはもちろん、今の若い世代からも 熱い支持を集めるブ ランドです。HANKYU.MODEのスタッフにもファンが多く、その人気の高さを実感しています。 そんなファンを虜にしている理由のひとつは、山本耀司さんが今の社会や、自身の思いを服に託し、メッセージとして力強く表現しているところにあります。
今期は、猛暑や地球の現状と今後に思いを馳せた、着心地を追求したデザインが目立ちましたね。コレクションピースには、"OCEAN DISAPPEARS MAKES HUMANS FINISHED(海が消えれば人類は終わる)" "MICROPLASTICS" "No More Wars" "Hot Summer"といった力強い言葉が刻まれていました。
半袖のテーラードスーツ をはじめ、 、薄地のクロップドパンツやショーツ、透け感素材、ドローコード、サンダルなど……。”猛暑を耐え抜く実用性”と”エレガンス”を両立させたコレクションが とても印象的でした。







IM MEN ~DANCING TEXTURE~
前シーズン(25AW)のパリでデビューした、イッセイ ミヤケのメンズブランド「IM MEN(アイム メン)」。
2シーズン目となる今回は、陶芸家・加守田章二氏の作品との出会いをきっかけに、彼の創作物を衣服として纏いたい――そんな思いから生まれたコレクションとのこと。ショーでは、うろこのような文様や、ろくろ目を思わせる文様が印象的な衣服を身にまとったダンサーたちが登場。布と一体化するように滑らかに動く姿は、まるで布が生命を得たかのようで、思わず鳥肌が立ちました。イッセイ ミヤケのフィロソフィーである"一枚の布の可能性"の広がりを、改めて強く感じるコレクションでした。

また、ショー後に開催された特別展示"DANCING TEXTURE"では、衣服の着想源となった加守田氏の作品が平面と立体、両方の表現で展示されていました。さらに、制作過程で使われた糸や布地など、クラフトマンシップの背景に触れられる内容もとても興味深く、ブランドのものづくりへの探求心が伝わる内容でした。







BALENCIAGA BY DEMNA EXHIBITION
先日、「BALENCIAGA」のアーティスティック・ディレクター、デムナ・ヴァザリアが退任を発表。その彼による約10年間のファッションの軌跡を振り返るエキシビションが開催されていました。
会場には、2015年から2025年までに発表されたデムナによるバレンシアガの30コレクションから、彼自身が厳選した101点の象徴的なルックやアクセサリー、アーカイブピースが並び、ブランドの革新の歴史を感じる圧巻の内容でした。
歴史あるバレンシアガの伝統的なデザインを、現代的な視点で再解釈し、ボリューム・シルエット・クリエーションという視点で大きな革新をもたらした数々の作品たち。改めて、彼の存在が与えたインパクトの大きさを感じずにはいられません。とても刺激的な展示でした!







【番外編】パリ土産は老舗ブーランジェリーの逸品
1932年創業、パリの老舗ブーランジェリー 「Poilâne(ポワラーヌ)」。フランス国内はもちろん、世界中からファンが訪れる超有名店です。
家族のオススメ(お使い)で、こちらのサブレを購入しました。見た目はごく普通のクッキーなのですが、芳醇なバターの香りと、サクッとした軽やかな食感が特徴とのこと。口当たりは軽やかで、バターの風味もほどよく控えめ。甘さも上品で、最初は素朴な印象……と思いきや、気づけば次のひと口、また次のひと口と止まらない!“悪魔的おいしさ”で、家族も大喜びでした!パリに行かれる際は、お土産にぜひおすすめしたい逸品です。


次回は、阪急メンズ大阪・東京のバイヤーから届いたメンズコレクションのレポート!




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