◎4階 えほんのへや
売場ニュース
『じてんしゃのれるかな』
作: 平田 利之
あかね書房
太陽の力が増す5月。緑は木々を伸ばし、青々とした葉をつける。
ゴールデンウィークも終わり、またここでグッと力を込めて前に進みたいところ。
出来た喜び、それが自信へと変わります。
今回はこんな絵本はいかがでしょうか。
『じてんしゃのれるかな』
それはこんなはじまり
そらが あおくて きもちいいな。
こんなひは サイクリングが
さいこうだろうな。
でも ぼくは
じてんしゃに のれない。
(本文引用P1)
主人公は自転車に乗れない男の子。
いつもお父さんと練習をするけれど、なかなか上手く乗れない。
この間は転んで膝をすりむいた。
これから練習。
ちょっと怖い。
ドキドキしながら自転車にまたがる男の子にどこからか誰かの声がする。
「へいき へいき」お父さんの声じゃない。
お父さんが叫びながら押してくれる。
「そうそう!もっと しっかり こいで!」グラグラ ヨロヨロ フラフラ ノロノロ
転びそうになったそのときタイヤがにゅるっとのびた!!その先にはなんとゾウが!
「バランス バランス」にっこりしてゾウがいう。
びっくりして動けなくなるぼく。するとゾウがぱっと音符になった!
「リズム リズム」こんどはトリが飛んできて言った。
平田利之さんの絵はいつもおしゃれで洗練されている。
お話に沿ってまっすぐシンプルに進む。
誰もが通る自転車に乗れるようになるまでの道。
「へいき へいき」「バランス バランス」「リズム リズム」「つよく つよく」
恐怖に打ち勝つ一歩踏み出す勇気。
耳をすましてみると聞こえる声。見守り続ける青い空。
絵本はそっと教えてくれる。
これはきっと自転車にかぎったことではないかもしれない。
最後の1ページ。
自転車に乗る男の子。体を通り抜ける風を感じる。
そんな絵本です。
<プロフィール>
絵本のつなぎて ふわはね(内田祐子)
絵本を描く人作る人読む人読んでもらう人を繋ぎたいと関西を中心に活動を続ける。絵本で作る扉や広がる世界を楽しもうと絵本の紹介や絵本がある暮らし、親子の時間が楽しくなる発信をと綴るインスタグラムは子育て中のお母さんや幼児教育に携わる先生方に支持される。
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