◎4階 えほんのへや
『そらからふるものなんだっけ?』岩田明子/作・絵(大日本図書)
■お話会でも大人気!雨の日が待ち遠しくなる言葉遊びとユーモア溢れる絵本のススメ
【内田祐子 ふわはね絵本のお部屋】
日本の「第5の季節」とも呼ばれる梅雨。長雨には少し気が滅入ってしまうこともありますが、西日本ではこの時期の降水量が年間の約25%を占めるそうです。
水資源を蓄えるためにも、私たちにとって大切な季節です。
そんな雨の日には、雨にまつわる絵本を楽しんでみませんか。
西宮阪急4階の絵本売り場でも、雨をテーマにした作品が賑やかに並んでいます。
今回ご紹介するのは、岩田明子さんの『そらからふるものなんだっけ?』です。
かみなりちゃんは、きょうは おるすばんです。
おとうさんは となりまちへ しごとに いきました。(本文より)
父ちゃんのような立派なかみなりになりたいかみなりちゃんは、お留守番の間に父ちゃんの真似をしてみることにしました。
たいこを「どん!」と叩いて、「えっと……なんていうんだっけ?」としばらく考え、ひらめきます。
「そうだ! まめ ふれ まめ ふれ、どんどこどん!」
すると、空から降ってきたのは……枝豆にきぬさや、落花生、あずき、虎豆、うずら豆、さらにはコーヒー豆まで! まめ、まめ、まめ……と、辺りはまめだらけに。
「あれ? すこしちがうな。そらからふるもの、なんだっけ?」
首をかしげるかみなりちゃんが次に思いついたのは、
「そうだ! こめ ふれ こめ ふれ、どんどこどん!」
空からお米が降ってくると、町の人たちは大喜びで、鍋や傘を持ち出して受け止めようとする人も!
いろいろ試してみるものの、どうやら全部ちがうみたい。そこへ、かみなり父ちゃんが慌てて帰ってきます。
「こら! むやみやたらと いろんなものを ふらせるでない!」
「とうちゃん、そらから ふるもの なんだっけ?」
さぁ、一体何だったのでしょうか。
言葉遊びの面白さに引き込まれ、ページをめくるたびに笑いがこぼれます。
岩田明子さんの描く表情豊かでユーモラスなイラストも大きな魅力。
「たまにはお米や豆が降ってきたら楽しそう」そんな空想を膨らませながら読むと、雨の季節が少し待ち遠しく感じられるかもしれません。
おはなし会や小学校の読み聞かせでも大人気の、大人も子どもも楽しめる一冊です。
<プロフィール>
絵本のつなぎて ふわはね(内田祐子)
絵本を描く人作る人読む人読んでもらう人を繋ぎたいと関西を中心に活動を続ける。絵本で作る扉や広がる世界を楽しもうと絵本の紹介や絵本がある暮らし、親子の時間が楽しくなる発信をと綴るインスタグラムは子育て中のお母さんや幼児教育に携わる先生方に支持される。