ほんのひと時、暑さが和らぎ秋の気配を感じたかと思えば、また蒸し暑さの残る日々。
夏の疲れも出やすい頃ですね。
秋の果物の梨の品種が色々と並び始めました。
日本原産の果物である和梨は、水菓子という響きが良く似合います。
水分をたっぷり含み、シャリッ、サクッとした食感と、すっきりとした心地よい甘さが魅力です。
独特の舌触りは細胞が厚くなった石細胞によるもので、食物繊維と同じ働きをします。
ソルビトールやクエン酸も含まれ、喉を潤してくれるようなみずみみずしさは、この季節の身体に嬉しく感じられます。
しっかりとした甘さがあり、サクリとしたやわらかな食感をもつ幸水や豊水、南水などの赤梨系。
一方、青梨の二十世紀は、ほのかな酸味とすっきりとした甘さ、果汁豊かなシャリ感が魅力です。
赤梨系の品種が増えてはいますが、幼い頃に良く頂いた馴染み深い淡麗な風味の二十世紀は私にとって今も好きな梨のひとつです。
そして、秋が進むにつれ楽しみなのが、あきづきや大玉の新高梨。
しっかりと甘さが全面に出てくるあきづきや、深みのある甘さのあとにふわりと上品な風味を感じる食べ応えのある新高梨。
品種によって、少しずつ異なる梨のリレーが始まっています。
さて、季節の変わり目には、その時に身体が欲する味を少しずつ食卓に取り入れたいと思っています。
実家から乾燥を終えた赤唐辛子が届きました。最近はスパイスの香りや、さっぱりとした酸味のあるものを選ぶことが多くなっています。
そこで今回は、旬の梨を2種類使って秋の入り口を思わせる水キムチに。
水キムチは、季節の野菜や冷蔵庫にある野菜で気軽に作れるところも魅力です。
梨のやさしい甘さとほのかな酸味が程よく調和し、梨に含まれる糖分も乳酸発酵を助けます。
梨のみずみずしさに、キャベツの歯応えと甘長唐辛子の青みのある風味を合わせました。
塩麹を加えることで、発酵による酸味が生まれていない状漬け始めからでも、まろやかなうま味が感じられる仕上がりにしました。米酢をほんの少し加えることで、30分ほどつけたところから浅漬け感覚でも楽しめます。
室温にもよりますが2時間~半日ほど置いてから冷蔵庫へ。
少しずつ発酵がすすみ変化していく味わいも、水キムチの楽しみのひとつです。
冷蔵保存で3~4日を目安にお召し上がりください。
2種の梨とキャベツの水キムチ
材料
- キャベツ 150g
- 甘長唐辛子 50g
- 梨(2種) 150g~200g
- クコの実 適量
- しょうが 1片
- にんにく 小1片
- 赤唐辛子 1本
- 塩 6g
- 水 400ml
- 塩麹 大さじ1(18g)
- 米酢 小さじ1
2種の梨とキャベツの水キムチ(作り方)
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キャベツは3㎝角に切り、甘長唐辛子は種を取り小口切りにする。
清潔な容器に入れて塩をまぶし15~20分程おく。出てきた水分は捨てずそのまま使う。 -
梨は芯を除いていちょう切りにする。
(今回は二十世紀は皮ごと、豊水はより甘さを感じやすくするため皮をむいて使用)
しょうがは薄切りに、クコの実はさっと洗う。 -
水に塩麹と米酢を加えて良く混ぜる。
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①に梨、しょうが、クコの実、種を除いた赤唐辛子、にんにくを加える。③を注ぎ、全体をやさしく合わせる。
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表面にラップを密着させ、2時間から半日ほど室温に置き、味や発酵の様子を見ながら冷蔵庫へ移す。
気温の高い時期は発酵が進みやすいため、早目に冷蔵庫へ移してください。
伊藤 由香 (いとう ゆか) 野菜ソムリエプロ
百貨店・野菜ソムリエ協会講師、レシピ提案等で活躍中。長年西洋料理を学んだ後、野菜ソムリエに。旬の野菜を使った食のセミナーはもちろん、自身の子育て経験を生かしたレシピ提案など、親子でできる野菜・果物の特徴を活かしたメニューを得意とする。